日仏討論会「女性とリーダーシップ:全てを選びましょう!」を開催しました。

 5月29日、フランス国立行政学院[ENA]校長のナタリー・ロワゾ氏らをお招きして、日仏討論会「女性とリーダーシップ:全てを選びましょう!」が開催され、約100名が来場しました。この討論会は、フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本と共催で実施。日仏における労働市場の男女間の不平等や、自己規制のメカニズムについて多様な視点から意見交換がなされました。

 登壇したのは、フランス外務省勤務を経て、2012年にフランス屈指のエリート養成機関であるENA校長に就任し、家庭では4児の母でもあるナタリー・ロワゾ氏、外務省総合外交政策局女性参画推進室長の松川るい氏、本学法学部教授でジェンダーと政治を専門とする三浦まり教授(男女共同参画推進室長補佐)、総合人間科学部教授で家族社会学が専門の田渕六郎教授の4名。また、本学イスパニア語学科卒で、読売新聞メディア局編集部次長の田口栄一氏がモデレーターを務めました。

 日本は、世界経済フォーラム(WEF)が発表した「世界男女格差ランキング」において142か国中104位(2014年)。長時間労働と男女の役割分担意識が根強く残っていると指摘がなされました。一方、2013年の45位から16位に躍進したフランスは、パリテ法の導入や、「男女同数内閣」を実現させるなど、様々なポジティブアクションをすでに起こしています。このような具体的事例を紹介いただきながら、日本でも女性の活躍を促すために実現可能な方策はどのようなものがあるか、また、新たに浮かび上がってくる課題はどのようなものがあるかを、登壇者のみでなく、会場からも多くの質問やコメントが出され、熱心に議論が交わされました。グローバル化が更に加速する今日にあっては、男女ともに輝ける社会の実現が必要不可欠であり、それを体現できる人材を社会に送り出していくことが大学に求められる重要な役割だと改めて感じました。


開催の挨拶をする藤村副学長


(左から)
田渕六郎教授
ナタリー・ロワゾ氏
田口栄一氏
三浦まり教授
松川るい氏